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勝ち馬に乗る!

競馬の必勝法ではありません。

ドナルド・トランプは、頭が切れ、押しが強く、人に好かれやすい。ビジネスの世界で成功するための資質をすべて兼ね備えているとも言える。自伝を読めば、トランプがいかに賢く、押しが強く、好感を持たれているかがわかる。 だが、じつは、トランプの人生を決定づけた瞬間のことが、自伝には書かれていない。トランプは父親のフレッドに頼んだのだ。「ねぇ、パパ、5000万ドルちょうだい」 この本で言いたいのはまさにそれだ。頭の良さや、押しの強さや、人好きがするかどうかは問題ではない。自分以外に賭けるべき馬を見つけられれば、はるかに上手く人生を渡っていけるのだ。
ドナルド・トランプは頂点に上りつめた後も、成功の秘訣を忘れることがなった。集大成とも言うべきトランプ・タワーを建てた時には、抜かりなくこう言った。 「ニューヨーク市よ、税金を5000万ドル安くしてくれ」
帝国が崩壊した時も、銀行に直行してこう言った。
「シティバンクよ、あと6500万ドル貸してくれ」

ドナルド・トランプの父親が自分の父親だ、という人はあまりいないでしょうから、彼とまったく同じやり方が誰にでもできるわけではありません。
本書の主眼は「自分の能力を高めるとか自分を信じるとかよりも、自分以外の誰かの力を借りたり、自分以外の何かを信じるほうがましだ」ということです。
極端な例を出してきたり、文章もタイトルも際物的な印象を受けますが、読んでみると納得できる内容です。

仕事で成功するために何に賭ければいいのか?
本書では賭け率とともに何に賭ければいいのかを解説しています。


勤勉な馬:100倍
IQの馬:75倍
学歴の馬:60倍
会社の馬:50倍

対抗
才能の馬:25倍
趣味の馬:20倍
地の利の馬:15倍
宣伝の馬:10倍

本命
商品の馬:5倍
アイデアの馬:4倍
他人という馬:3倍
パートナーの馬:2.5倍
配偶者の馬:2倍
家族の馬:1.5倍

そして、後半では、それぞれの馬ごとに「その馬に乗って成功する方法」を説いています。

著者は、ブランドやマーケティングの著作で有名です。
ポジショニング」という概念を作り出した人たちですね。
そういう意味では、本書も「成功指南書」という類書がたくさんある中で、ユニークなポジションを築いていると言えます。
ありきたりな成功のバイブルみたいなものよりも、はるかに現実的な内容です。興味がある方は一度読んでみるといいと思いますよ。