なぜビジネス書は間違うのか
タイトルだけで「そうだよね」と思う人は、読む必要がなく、
「そ、そんなバカな」と驚いた人にこそ読んでほしい本。
でも、おそらく実態はその逆で
タイトルを見て共感できる人だけがこの本を購入するのでしょう。
内容を端的に書くとこうです。
「多くのビジネス書は、その時点での結果に基づいて
ビジネスにおける普遍的な法則を発見したかのように謳っているが、
普遍的なビジネスの定石(成功のための法則のようなもの)など存在しない」
つまり、
「その時点で成功している」という結果と
「なぜ成功したのか」という原因との間の因果関係の分析が
ハロー効果(成功している状態から発生)でゆがめられてしまい、
相関関係を因果関係と混同してしまう。
ということ。
えーと、「つまり」のあとの文章がいまひとつわかりにくいかもしれません。
要するに、「ビジネス書なんか読んでも成功する方法は書いてない」
(そりゃそうだ)
冒頭に掲げられている「妄想9か条」を引用します。
妄想1:ハロー効果
妄想2:相関関係と因果関係の混同
妄想3:理由は1つ(とは限らない)
妄想4:成功例だけをとり上げる
妄想5:徹底的な調査(「をしたから正しい」という妄想)
妄想6:永続する成功
妄想7:絶対的な業績(業績は本来は相対的に評価すべき)
妄想8:解釈のまちがい
妄想9:組織の物理法則(ビジネスは自然界の法則に支配されていない)
ドーキンスの超絶粘着本「神は妄想である」もそうでしたが、
「あなた騙されてますよ」というタイトルの本を出しても
本当に読んでほしい人は手に取ってくれないものです。
自分の信念を揺さぶることを期待して本を読むということは
勇気がいることですね。