5グランドルール(5 Ground Rules)とは
対話デザインの「5グランドルール」
5つのルールによって場のデザインを行い、自己を関与させないのがファシリテータの立ち位置
株式会社つくるひとには、創立前から研修やセミナー、コンサルティングの現場などで活用してきたルールがあります。
研修やセミナーなどは、たとえ会社内という閉じた場所で開催されるものであっても、多様な人々が参加されることになります。多様な人が参加されるということは、さまざまなコミュニケーション・スタイルが入り乱れ、結果的に思うようにアウトプットできずに終わり、学習の機会としては消化不良になる、ということがたびたび起こります。
参加される方が嫌な思いをすることなく、最大限の学習ができるような環境を作るため、試行錯誤の結果「5グランドルール」としてルールをまとめました。
- ほめる
- この場に参加していいんだ。という認められる感覚は安心感へとつながります。
そして安心できる場には積極的に参加しようと思えます。挑戦しやすくなるんです。だから、安心できる場では情報交換が盛んになります。いい人に思われたいからほめるのではありません。互いの存在を認め合い、場の情報量を増やすために積極的にほめましょう。 - 聴く
- 聴くは「受信」行為ではありません。「あなたの話を聴いていますよ」ということが相手に伝わって初めて成り立つ「発信」の行為です。
発信者として聴く。という意識を持ち、うなずくや身体を発言者に向けるなど、工夫をしましょう。 - 受けとめる
- 発言に接したとき、「それはダメだね」「バカみたい」など即否定することはやめてください。これが続くと「ここでは何言っても無駄だ」と口を閉ざしてしまい「学習されたあきらめ」状態となります。
「なるほどね!(Yes !)」「そういう考えがあるんだね(Yes !)」など、まず受けとめる。受容と肯定は違いますから、安心してYesと言います。その上で、「でもこういう点は調べたの?(but…)」と指摘する、Yes ! but…で話しましょう。 - 待つ
- 考えながら答えるとき、人は「えーーー」といいながら遠くをみたり、押し黙ったりします。
ほとんどの人は応対する立場として親切心から「それはこういうことですか?」など口を挟みます。
これをやめましょう。なぜなら、どう言ったら良いかなど自らの力で答えを探している思考トレーニングしてるのです。わたしたちはこれを生産的沈黙と呼んでいます。思考の時間を尊重しましょう。 - 愉しむ
- 何か物事を成し遂げようとしたり、目的に向かって一歩を積み重ねたり、夢中になっているときは、苦しさや楽しさなどまったく関係なく、集中しています。集中するということが一番大切なのです。
あらかじめ決まった未来があるのではなく、未来をつくる立場で、わたしたちは日々の成長に臨んでいきます。関わり続けることが重要です。そのためにすべてを安らいで愉快に扱っていきましょう。
5グランドルールは、普段のコミュニケーション・スタイルを振り返るきっかけになり、またポジティブな場作りに役立ちます。各項目の意味合いを体感する2時間のワークショップも行っております。詳しくは、お問い合わせフォームからお問い合わせください。